クルスクのパンターＤ型

ＮＥＷ



　（タミヤ　１／３５）　

　フジミの１／７６のクルスク戦のジオラマを子供の頃に作って以来、いつかはクルスク戦に出
てきた戦闘車両を１／３５で再現してみたいと思っていました。そして、２０１５年夏、ついにタミ
ヤからパンターＤ型が発売されました。パンター戦車の実戦デビューは、１９４３年７月５日から
始まるクルスク戦だったのですが、機械的な欠陥が多く、エンジンからの出火などから充分な
戦果を上げることが出来なかったという情報が常識となっていました。しかし、そんな折、大日
本絵画から「クルスクのパンター」なる新資料が出され、新たな認識を持つことが出来ました。
　タミヤの新作は、私が贔屓にしているアクロポリスさんに戦争のボードゲームを多量に買い
取ってもらったお返しに、素組みの未塗装品を譲っていただいたもので、「組み立ててから塗
装する」という私にとって試験的で斬新な試みの一環として、制作を始めたものです。ストレート
組み以外にも少し金属パーツを流用して、グレードを上げる予定です。

　1943年7月のクルスク戦では、パンター戦車は第39戦車連隊のみに装備され、第51戦車大
隊、第52戦車大隊から編成されていた。パンター戦車は初期トラブルに泣くが、投入戦力は北
部戦区のフェルディナントの約2倍の台数が投入され、車体前面装甲は通常のロシアの76ｍｍ
砲では貫通されなかったという。




アハトウンク・パンツアーの表紙
パンターＡ型　１９４４年４月　北フランスの演習場での一こま　
「グロスドイッチェランド」戦車連隊第一大隊所属の２３１号車




タミヤのパンターＤ型の兵士は、上記の同乗しているＳＳ兵の動きを模している。

7月5日早朝、第３９戦車連隊は１８４両のパンターD型が戦闘に参加。進撃の先鋒は「グリスド
イチェランド」師団の4号戦車とタイガー戦車である。同日夕方までのパンターＤ型の損害は18
両であったという。その翌日の6日には166両のパンターが戦闘に参加。結局7月12日まで連日
戦闘に加わり、敵の猛反撃を撃退している。


（参考資料）

大日本絵画　クルスクのパンター
大日本絵画　アハトウンク・パンツアー　第４集
マスターモデラーズ　Vol.３１

（塗装記録）

１ 少し手を加えようとするいつもの悪い癖。
タミヤの純正パーツではなく、Ｐａｓｓｉｏｎ　Ｍｏｄｅｌｓ製のエッチングを購入した。
2 ようやくタミヤの純正パーツが入手できるようになった。第二工房室近くの家電量販店で購入した。
3 Ｂｅｆｏｒｅ
エッチングパーツを貼る前。
4 Ａｆｔｅｒ
エッチングパーツを貼った後。
5 新兵器投入！
50歳を過ぎると老眼の進行が早くなるようだ。近視から老眼に進行したので、今のところ裸眼で充分だが、このようなルーペを購入した。
6 接着面で気になるところをタミヤのホワイトパテでマーキング。充分に乾燥してから、次の作業に入る。
7 車体を固定するビス孔を加工した。黒い止め具は、2017東北ＡＦＶの会でもらったもの。
8 気になるところをタミヤのホワイトパテで修正。その後耐水ペーパーをかけた。
9
 金属部分、エンジンメッシュ、牽引用ロープ、ワイヤーを中心に、ガイアノーツのサーフェイサーをエアブラシした。
10 下塗りと層の前に、車体内部と砲塔内部の白色塗装をエアブラシで吹く。
11 模型制作を再開。クレオスの「艦艇色」をエアブラシした。
12
 砲塔も同様に処理。背景に引っ張られて砲塔は露出アンダーの画像。 
13
 車体下部は上部と接着していないので、分割して「艦艇色」をエアブラシ。必要な箇所だけ塗装し、この後、シリコーン離型剤またはヘアスプレーを塗布し、剥がし塗装に挑戦。
14 ケープ(まとまりスタイル用)をエアブラシから吹き、30分ほど乾かしてからアクリル系塗料をエアブラシ。
15 アクリル塗料のベース(ダークイエロー)に間髪を置かずにアクリル系のダークグリーンとレッドブラウンをエアブラシ。
16 全体を乾かしてから、面相筆を水に濡らし、剥がしたいところを塗り、麺棒や楊枝で表面を引っ掻くように基本色を剥がしていく。
17 履帯はエナメル系のブラウンでウオッシングした後に、接地面をフラットアルミで筆塗り塗装した。また、最外周の転輪のゴム部をダークグレイで塗装した。
18 砲塔は写真ではわかりにくいが、ベース塗装が剥げ下地が覗いているのを再現。ケープの量と乾燥時間がつかめていないので試行錯誤の状態である。
19 車体の上下を接着、前面に隙間が生じるがパテで修正後、基本色アクリルダークイエローをエアブラシ。
20 豹の部隊章を付けたいので、キット付属のデカールではなく「ＳＴＡＲ　ＤＥＣＡＬＳ」製のデカールを利用した。ＮＥＷ
21 第52戦車大隊第6中隊所属車両を選択。黒文字ではなかったという解釈から青文字を選択した。ＮＥＷ
22 第52戦車大隊第6中隊第4小隊2号車とした。ＮＥＷ
23 右斜め前方からの写真。ＮＥＷ
24 左斜め前方からの写真。車体側面のスカートを取り外してみた。アンテナーはアドラーズネストの２ｍタイプを使用。
25 車体側面のスカートを付けた状態。車体の砲塔に、トップコートを吹いて、塗膜を保護している。

(2018年5月5日　完成)


車体完成！　フィギュアー鋭意製作中！



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